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小山田いく |
犬神家の一族(月刊ホラーM 平成16年7月号) |
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小山田いくというと、どうしても初期の「すくらっぶブック」や「ぶるうピータ」など青春コミックの印象が強くて、「犬神家」のコミカライズといわれてもピンとこないのだが、近ごろは「稲川淳二の怖い話」など、ホラー寄りのコミックを中心に活躍しているらしい。
そういえば、実弟のたがみよしひさはミステリ・コミックがメインだし、兄も負けず劣らずお好きなのかも。
物語は、角川映画の展開を参考にしつつも、原作に沿った流れとなっている。
大山神官の暴露、それにともなう静馬の苦悩や「ヨキ」の見立てなどを描きながら、菊人形の首が落ちたり、那須ホテルの女中が登場したりと、「おいしいとこ取り」である。
しかもそれを、たった61ページでやってしまうのだから、そうとう駆け足になってしまうのは仕方がない。
極端に短いページ数ながらダイジェスト感がないのは、ベテラン小山田いくならではの職人芸であろう。
ただし、金田一さんをはじめ、珠世や女中、佐清までが小山田タッチになってしまい、おどろおどろしさが感じられないのは残念。 |
とても事件発生とは思えないほのぼのさ→ |
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