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岩川ひろみ |
女王蜂(集英社 昭和53年) |
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「女王蜂」には、少女マンガのスタイルがよく似合う。それはヒロイン、大道寺智子の成長が、多門連太郎との恋愛をとおして描かれているからかもしれない。
同じくヒロインの恋愛模様が主軸となる話でも、「三つ首塔」や「犬神家の一族」では、遺産相続をめぐる親族間のどろどろした関係が先に立ってしまい、こうはいかない。「女王蜂」には、映像作品ではなかなか理解されない、横溝正史のロマンチストの一面が顕れているのかもしれない。
本作は、昭和52年に「週刊マーガレット」に連載された。連載開始時の表紙に、
「映画『犬神家の一族』の横溝正史原作『女王蜂』」
とあるとおり、折しも横溝ブームに火がつきはじめた頃である。
登場する警察署長が加藤武にそっくりなヒゲを生やしているのも、その影響があったに違いない。「よし、わかった!」のセリフも一度だけ使われている。 |
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「週刊マーガレット」より
本誌初登場!!
これがウワサの名探偵
金田一耕助 |
今週から「女王蜂」で名探偵・金田一耕助がサッソウと本誌に登場!!
そこで編集部では、女性に人気No.1の耕助サマを、ワイド+徹底的に取材しておとどけするのデス。おみのがしなく!!
・・・はいはい。 |
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