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みんなのドラマレビュー!
プレミアムステージ特別企画「犬神家の一族」
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2004/04/03に放送された「犬神家の一族」は、SMAPの稲垣吾郎が金田一耕助を演じるという話題性も手伝って、かつてないにぎわいを見せました。
単なる一過性の話題で終わらせてしまうのはもったいない。この盛り上がりから新しい金田一ファンが誕生してほしい。そういう思いから、掲示板の書き込みだけではなく、レビューコーナーを作ってみました。
今後新たに放送されるドラマや、ゆくゆくは過去の映像作品についてもレビューを募集する予定です。
レビュー掲載をご希望の方は、木魚庵までメールでお願いいたします。
このコーナーに関しては、対象のドラマ、及び原作についてのネタばれを解禁します。同じ原作でも映画や他のドラマなどについては、未見の方もいますのでネタばれはご遠慮ください。
絶讃だけでなく、批判・批評OKです。ただし誹謗中傷は当方でチェックします。
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私は以前に横溝作品を見たことはありますが、それ程印象は残っていませんでした。
今回の星監督の『犬神家の一族』を鑑賞するにあたって、前作との比較、原作のイメージ、先入観など一切なかったので、「21世紀の新しい金田一」を純粋に堪能することができました。
稲垣吾郎演ずる金田一はホンとに「はまり役」でとても良かったと思います。全ての出演者に生活臭がなく、映像も幻想的な場面が多く全体的に綺麗な映像でした。
金田一のふけの多さも金田一を特徴づける一つのアイテムで、不潔感を出すわけではないので、不自然なほどの多さもかえって面白さを感じました。
これもスタイリッシュな稲垣吾郎だからこそ違和感なく表現できたのだと思います。
つい最近、昔の古谷一行さんの「犬神家〜」を観る機会がありました。
本当に不潔そうな金田一で映像もリアル過ぎてこれはこれで良かったですが、今回の作品とは「別物」という感じがしました。
私的にはどちらかというと今回の綺麗な星作品の方が好きです。
次回作の『八つ墓村』は更に期待しています。
稲垣さんは若いのでこの先ず〜っと横溝シリーズを続けていって欲しいと思います。
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わたしは今回のドラマに期待と不安を感じていました。
「犬神家の一族」という作品は過去ドラマや映画で何度も映像化された作品。
いやでもそれらと比較されてしまいます。
わたしにとっての期待とは過去のものと比べて、違った何かをやってくれるのではないかということであり、不安とは3時間枠と幅を広げたことにより、話の流れが間延びしないかということでした。
そして鑑賞すること3時間弱、その期待は現実となり、不安は解消されていました。
それまでの作品の中には、時間枠に収めるために話を端折ったり、変えたりしたため、インパクトに欠けたり、酷評をうけたりするものがありましたが、今回は時間枠を広げたことにより、ストーリーもテンポ良く進んだ上、「アメリカ時代」という新たな試みも試されたことで、非常に興味を持って見ることができました。
とくに風景がとても綺麗につかわれており、わたしの中では好作品の一つに挙げられます。
稲垣金田一は、アメリカ帰りということで、彼なりに明るくふるまっていて良かったと思います。
キャストの中で珠世役の加藤あいには賛否両論があるようですが、わたしは好演だと思いました。
いきなりとんでもない遺産が転がり込んでくると聞かされ、それ以来、自分の見方がラモスのような風貌の男一人しかいないという状況では、気が動転して表情が硬くなりセリフの棒読みのようなしゃべり方になってしまっても仕方がないでしょう。
何十年かあとに、今度は松子夫人役を演じるかもしれませんので、ここは温かく見守りましょう。
また、佐武役の平岳大さんは両親共に横溝作品のドラマに出演されているサラブレット。
今後に期待します。
強いてひとついわせていただくと、佐武と佐智をもう少し違った個性を持たせた方がよかったかと思いました。
あれではどちらがどちらだかわかりません。
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私は、もともと怖いものは苦手で、横溝シリーズのテレビ版、映画版は、見たことがありませんでした。
でも、稲垣吾郎のファンだったので、一生懸命見ました。
ストーリー的には、怖さよりも哀しみがテーマだったように思います。
その中に、どちらかといえば軽い存在、しかし、重要な謎解きをする金田一が入っていくことによって、ドラマの面白みがあったように思います。
金田一のフケですが、あれは、パン粉だそうで、フケを落とすシーンで、吾郎くんは、「もっとたくさん落として」と星さんに言われたそうです。
たくさんのフケは、監督の演出です。
私も古谷一行の金田一は、ちらっと見たことがあるのですが、これまで演じてきたどの金田一とも違う、金田一耕助を稲垣吾郎は演じたと思います。
演技力不足だという意見もあるようですが、私は、まったくそうは思いませんでした。
そうそうたる脇の俳優さんたちの中で、彼は、かすみませんでした。
今度、原作を読もうと思いますが、それを読んで、金田一の実像に迫りたいと思い、そして、吾郎の演技がどうだったかを再考したいと思います。
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この作品は面白かったです。
でもそれはTVドラマとしてで、横溝正史先生の小説「犬神家の一族」の映像化としての面白さとは異質なもの、のように思えました。
このドラマを見ていて感じたのは、この作品は、市川崑監督の「犬神家の一族」のTVドラマ化。
といった印象でした。横溝先生の小説の映像化とは異質なものという印象でした。
それはまず、全編を覆う絶対的なまでの「軽さ」。これは小説にはもちろんありません。
小説とそれのTVドラマ化は別ものだろう、とおっしゃる方もおられると思いますが、僕はどうしても原作を意識してしまうので、原作と比べながらの感想になってしまうことをお許しください。
そして稲垣吾郎さんの演じる金田一耕助の異質。原作の耕助は、もっと暗い感じで、冗談は言うけどわりと控えめで、事件に対しては少し悲観的な視点の傍観者です。
稲垣さんの役作りは見事ですが、明るすぎます。おそらく狙ってのことでしょうが。
でも過去の映像化でも、金田一耕助は明るい人物として描かれていたので、これまでとは少し違った「暗い金田一」が観れると思ったので、そこが残念でした。
そしてこれは僕がいちばんこだわっていることなのですが、最後の事件の謎解きの時の松子。
ドラマでの松子は、映画版を意識してか、まず金田一と一対一で対決し、敗れます。
その後で、一族の前で告白と謎解きが始まります。
しかし、原作では、もちろん一対一の対決などなく、一族の前で金田一が初めて松子が犯人だと指摘します。
そして松子は映像化とは違い、悪あがきもせず、息子の佐清のため自分からも告白します。
つまり松子は誰にも敗れない、自分からいさぎよく罪を認めるのです。
この松子のいさぎよさが作品の魅力だと思います。そこがいいのです。
他にも色々あるのですが、今回の映像化は少し残念でした。
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一番よいと思ったのは、横溝先生。
穏やかで、どうってことない普通の人で、わたしの金田一耕助のイメージに、稲垣吾郎ちゃんより近い。
ま、わたしの金田一耕助像に近いから、とは関係なく、登場人物の中で一番印象深く、好感を持ちました。
問題の金田一耕助ですが、しつこく言いますが、長身で男前な金田一耕助は、わたしは受け入れられない。
人は外見ではないので、男前で長身な人に目をつぶることはできても、性格はやはり重要。(って別に恋人探ししてるわけではありませんが)
個性の強い、一風変わったカンジの金田一耕助は、受け入れられません。
この受け入れられない二つともを持ち合わせた、吾郎ちゃんは・・・。
演出とか、脚本とか、吾郎ちゃんのせいでない部分も多々ありますが、せめて演技が上手だったらなぁ。
決して下手ではないと思うけど、未熟なカンジが・・・。
どうか、小柄で貧相で、どこにでもいるような人で、笑顔のすてきな、上手な役者さん、金田一耕助になってください!
他の登場人物や、ストーリーなど、色々と感想はあるのですが、とにかく上の2点が一番、強く残りましたね。
珠世さんは不評のようですが、わたしは結構気に入りました。
加藤あいちゃんって、実は、よく知らない女優さんなのですが、奇麗な人だなぁって思いましたよ。
髪型のせいもあるけど、スフィンクスみたいで、あぁ、珠世さんだ、みたいな(笑)。
ドラマ化、マンガ化、何にせよ、出来がどうであれ、今でも新作に触れられるのは嬉しいです。
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プレミアムステージ『犬神家の一族』の感想 |
スティロウ |
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見応えのある力作であった。
星護監督の情熱が全編に漲っていたと思う。光と影が鮮やかに映され、映像の空気が原作の持ち味と呼応していたと思う。色彩も濃密で、画面の奥行きも深かった。脚本にも、映像にも、演出にも、1976年の市川崑監督の映画『犬神家の一族』への愛情と敬意を強く感じた。市川崑監督の映像に対する熱く、かつ、繊細な心を継承しようという意気込みを感じた。
ただ、その愛情と敬意が余りにも強かったために、「映画版の設定を強く意識し過ぎたかな?」とも思う。私が一番強くその点を感じたのは、静馬が自身の正体を松子に明かす場面だ。市川崑監督作品以降、この場面は、静馬が松子に高圧的な態度を取るという設定で描かれることが多い。
原作を尋ねてみると、静馬は、自身が珠世の叔父であるから結婚できず、苦悩している。その思いを松子に打ち明けるが、怒った松子の顔を見て、恐れおののき、逃げようとして、激怒した松子に絞殺されてしまう。つまり、原作の静馬は、復讐の気持ちに熱く燃えてはいるが、姪である珠世に対して、叔父として優しい心を持ち続けている。
長尾文子氏は漫画『犬神家の一族』(秋田書店)で、静馬の純粋な心を描写した。
この原作に帰った設定は、鮮やかな印象を与えてくれた。静馬の純粋な気持ちを、「原作の設定で映像化して欲しい」と希望する。
松子役の三田佳子氏の迫力は、強烈だった。特ににっこりと微笑んだ時の表情が怖かった。原作の松子も粘り強い性格である。他を圧倒する大きさがある。その意味で、松子が、父佐兵衛の亡霊を見て怯える場面には、脚本に対する違和感を感じた。
松子は初めから佐兵衛に対して戦いを挑んでいる。青沼親子襲撃にしても、戦後の犯行についても、佐清への愛情もあるが、根本は冷たかった佐兵衛に対する怒りと挑戦ではなかったかと思う。だから、松子が佐兵衛の思いやその亡霊に恐れて恐怖を抱くというのは、強い闘志に満ちた彼女のキャラクターと合わないと思う。
佐兵衛も、臨終のシーンでにっこりと微笑むところで、「血を吹く遺言状」に対する執念が表現されている。だから、佐兵衛の登場シーンも、亡霊として登場する場面よりも、臨終の無言の微笑みの場面に迫力を感じた。過去の横溝作品にも出演されている名優、佐藤慶氏の風格と貫禄を感じた。佐兵衛が亡くなった後、訃報が白黒のニュースフィルムで伝えられるのは、見事な方法だと膝を打った。
佐武役は、もっと攻撃的なキャラクターとして描写して欲しいと感じた。かつて地井武男氏や成瀬正孝(成瀬正)氏が演じたこの役の激しさは今も鮮烈だ。平岳大氏も、この役の憎たらしさや我侭な心情を、色濃く出して欲しかった。
佐武と佐智は根っから冷酷な男ではないが、独占欲が深い。手形を仮面の佐清(静馬)に要求する場面では、視聴者に「憎たらしい」と思わせて欲しい。
昨年NHK教育テレビで、平幹二朗氏演出『リア王』を見た。岳大氏は、この舞台で悪のヒーロー・エドマンドを豊かな表現力で演じきり、見事に「悪の華」の魅力を咲かせた。あの素晴らしい名演の迫力は横溝作品の雰囲気に呼応していると思う。今回は硬さを感じたが、次回の横溝作品出演時に、あのエドマンドの妖気を再現して欲しい。
クライマックスで、松子が、珠世に、佐智と小夜子の子供の将来を託す台詞が描かれたことに深く感動した。原作では、冒頭以来しんねりと強く冷酷さを示してきた松子が、この「つみほろぼし」の言葉を語って、読者に罪の痛みを伝える。この一言に松子の苦悩や謝罪が凝縮されている。この台詞は、過去の映像化作品ではカットされることが多かった。しかし星監督はこの場面を演出された。そのことに深く感謝したい。松子の深い悲しみが、視聴者の心に迫る場面となった。
今回僭越とは思うが苦言も呈させて頂いた。失礼はお許し頂きたい。次回作『八つ墓村』は、この情熱溢れる秀作『犬神家の一族』を越える、名作となって欲しいと、期待している。
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面白かったかな・・・でも3時間は長いなぁ〜。
稲垣・金田一は可も無く不可も無くといった感じですね。
さわやかですけど、演技はあんなもんかな?!
市川監督の『犬神家・・・』は脇役の皆さんが本当に芸達者!
松竹梅の3姉妹の上手な事。今回のと比べると段違いです。
高峰さんの『・・・・殿様ですよ・・・・』は秀逸だと思います。
映画という大画面を考えての見せ場(佐清が仮面を取る所とか)もあるし笑わせてくれる所も随所にありますしね。
それがわざとじゃないって言うのが素晴らしい!
書き込みにもありましたが、これを出来る人が今は居ないんですね。
映画版の金田一はもしかしたら石坂さんじゃなくてもそれなりに成功したかも知れないですね。
かと言って鶴太郎さんではちょっと・・・ですけど。
日本楽器を使った音楽だったらもっとおどろおどろしさが出たかなぁ〜?!
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稲垣金田一における私見的感想…って程大袈裟なものではないですが |
kizz_army |
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みなさんの、感想と重複する所もありますが、
自分なりの感想を書き込ませていただきますね。(^^;
良かった点
・内容は別として、金田一と横溝先生の関係やらが描かれたこと
・昔の原作本表紙絵を意識していたと思われる点があったこと
・「映画ニュース」
・風景、背景に力を入れていたことがうかがわれたこと
・オマージュとして岸田今日子さんが同役で出演したこと
悪かった点
・金田一が名探偵である事を自慢しすぎ
・フケが多すぎ
・主要人物以外がおざなりになっている
・犬神佐兵衛と○○○の関係はもっともっと時間を取って
効果的、衝撃的に語られねばならない。なんか、一瞬で終わってましたよね。
・珠世さんはもっともっとお嬢様っぽい人にして(^^;
・猿蔵
・一番最後の部分が引き立つ為に、最初は胡散臭い金田一の人柄に、
みんながだんだん親近感を覚えるような伏線とかが欲しいですね。
全体的にとにかく3時間もあるのに、内容が薄いような気がしちゃいました。
角川映画のオマージュって事らしいですが、それよりオリジナリティを出す方向に行ったほうがよかったんじゃないでしょうか?
だって、そういう記事とかを読んだ人にはわかりますが、知らない人はやっぱり単純に「単なるマネ」って思っちゃうと思いますもの…(^^;
というわけで、総合点:65点って所かな…
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本編を拝見して稲垣君が新しい金田一として大変良いと思いました。
こちらでは稲垣君のことを評価しにくい雰囲気があって(勘違いならばお許しを)書き込みを控えておりました。
しかしこのところ本屋に行っても他のミステリーよりも横溝本の扱いが年々悪くなってくるのを見て、今の時代にはそぐわなくなっているのかと憂慮しておりましたが、久々に孫娘たちが稲垣版を見て、興味をもってくれて嬉しかったです。
やはり新しいファンを増やすためにはこの時代、あまり汚らしい金田一よりも爽やかで若々しいほうがいいだろうと思いました。
映画とは違って8時台のテレビではあまりおどろおどろしいものはやれないのは仕方ないでしょうな。
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面白かった・・・と思います。皆さんがおっしゃってるとおり、ここ最近の作品ではそこそこ良いのでは?
(同局製作の鶴太郎版よりはるかに良かったね)
良いところ・悪いところ
・稲垣=金田一は良くも悪くもなかった。(私がやってほしいのはユースケ・サンタマリアなんだけど)
・基本的に市川作品のオマージュだから。(ほんとはそれじゃダメなんだけど・・・)
・ロケ地やセットにお金をかけて、映像を良くしていた。(CGにセンスがないけど)
・犯人役の女優さんの演技にガッカリ。(かなり悪役顔だよねぇ)
・猿蔵はなんで変装してるの?(笑)
今から予言するのもなんなんですけど、次回「八つ墓村」だそうですが・・・
失敗しなきゃいいんですけど(笑)
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新参者の英ですが、「稲垣金田一・犬神家の一族」の感想をすこし。
約3時間の放映時間は私にとっては長く感じました。
いかに市川監督の作品が良く出来ていたか感じました。
そして、女優さんの立ち居振る舞いが・・・・・・・・。
衣装の着物は、現代風すぎて・・・・・。
良い俳優さんがたくさん出ていたのに、もったいない・・・。
特に広岡さん・・・もったいない・・・。
でも、湖がとても綺麗でした。
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稲垣「犬神家」、観ました。
現時点で「テレビにおける金田一モノ」上級の出来、というのが今の感想でしょうか。
ホンネのところでは「これだけのスケールで製作してくれるだけで、もう嬉しい」なんですが(苦笑)。なんか、楽観してるのか悲観してるのか分からないですね。
“否”のほうが圧倒的に多そうな、アメリカ時代のエピソードに関しては日和警部様、ゆきみ様と同じ意見です。
映像化としては食傷気味な感のある「犬神家」(失礼)を、マニアの興味もそそるよう導入させていくのは苦労するところでしょうし……。
何より、あのショート・ドラマは、マニアに対してのスタッフ(脚本家)の“気概”というんでしょうか。
妹がいたり、秘書がいたり……「???」な設定が織り込まれた金田一SPとは違って(苦笑)、うまく言えないんですが「理解をもって金田一作品に真摯に取り組んでいきます」といった意思を感じました(まあ、単にお遊びかもしれませんが)。
マニア以外の視聴者には「探偵以前の過去」「横溝先生との関係性」など、金田一知識が増えたんじゃないかな、と(まあ、間違った情報ではないですし……)。
多くの視聴者は「金田一さん」が主人公なのでしょうし。
ただ、その試みが本編のほうではあまり奮わなかったのが残念なところです。
後半になるにつれ、稲垣金田一で市川版「犬神家」をやっているという焼き直し感が増し、新作をやる意義が見えてきませんでした。
悪い言い方だと「稲垣金田一のプロモーション作品」。
あと、星監督で思い出すのが「金曜エンタ」の明智シリーズ。
明智同様、エンディングに事件ファイル名が出たのでニンマリでした。
明智シリーズのエンディングでは「怪人二十面相が現れました!」って、少年向け作品と世界観をリンクさせる“お約束展開”がありましたが、今回の金田一モノではオープニングのショート・ドラマがそれになるのかな、と(まあ、一発目のサービスなのかもしれませんが)。
「獄門島」をやることになったら、「百日紅の下にて」をくっつけてくれたら嬉しいかもです。
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どうにか稲垣金田一、見ました。
感想としては、皆さんとだいたい同じですが。
・稲垣君 かっこよすぎ、セリフの言い方トヨエツみたい でもまあ頑張ってた。
・三田佳子 目ェ剥きすぎ、言い回しが極妻じみてた。
ヘアスタイルの輪郭のもやもやは何?(笑)
・佐清・佐武・佐智、もっとマシなのいなかったの?(笑)
・珠世と小夜子、逆の方が良かったんじゃないの?(^^;)
・梅子役の佳那晃子、回想シーンのところは、
かつてシリーズで演じた佐竹由香利に通じるものがあってワタシ的には受けた。
・犬神家の人物に、もう少し動き(見せ場)があったらなと思った。
だって、男連中お飾りみたいだったんだもん。(爆)
・横溝先生役は、妙にはまってた。
これで、アメリカ時代のエピソードがなければ、今までと変わらない印象でしたが、
今の若い人にアピールするという点では結構成功の部類にはいるのではないでしょうか?
問題はこれ以降なんだよね・・・・・
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私なりの感想を以下に書かせていただきます。
○ 原作に忠実(というか市川版に忠実)なところ。
映像がキレイなところ。
ウルトラマン黒部氏の出演。
× 許し難いほど稲垣氏の演技が臭いっていうかヘタなところ。(軽さを出そうとして失敗)
三田佳子のヒステリック過多な演技
金田一のフケの量
猿蔵のツケ髭
何でも昔のものの方がよかったと思ってしまいがちですが、金田一氏のアメリカ時代のエピソードは新しい試みとして評価したいですね。
それにしても稲垣氏はスマップの中では演技派ということになってるみたいですがホントかな。演技が下手すぎ。
でもまぁ、総合すると90点はあげられるんじゃないかな。
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野崎邸のロケは、佐武の菊人形シーンの時に蔵がいっぱい並んでるところとかでしょうね。
犬神屋敷の遠景はおもいっきりCG加工まるだしで、かなり引きました・・・。
ちょっとやり過ぎ。
あんな高層で左右均等な日本建築イヤンです。まるで新興宗教の総本山のよう。(笑)
湖が綺麗なだけに残念。
あ、作品全体の雰囲気は悪くなかったと思いました。結構楽しめました。
音楽が印象薄かったのは残念ですが。
稲垣氏は明智役よりはいいかなと。
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みなさん、書きこんでいられるように、ぼくも概ね今回の稲垣版『犬神家』には満足していますが、細かいことをいえば、佐兵衛臨終の席、遺言状発表の席での珠世の座る位置が気に入らないといえば気に入りません(^^;
犬神家の人々と同列にならんでしまって、あれじゃあ、珠世が犬神家の中で浮いた存在であることがわかりにくくなってしまう。
さらに、佐兵衛臨終の席で珠世があまり感情を表に出さなかったのも、いかがなものかと。映画版では、松子を筆頭に、犬神家の面々が遺言のことばかりを気にしている気色の中に、島田陽子の珠世ただひとり、佐兵衛翁の死を悲しんでる様子が、目に涙をいっぱいにためた表情からうかがえたのに、加藤あいはいささか無表情すぎる嫌いがありました。
映画版で青沼菊乃を演じた佳那晃子さん(当時は大関優子)が今度は梅子になり、青沼菊乃をいじめる役回りだったのは、ちょっと面白いなと思いました。
稲垣吾郎さんの金田一も意外と悪くなかったですが、しかしどうも、スマスマでコントをやっているのと混同してしまいがちで(^^;
やっぱり「オリジナル」の市川崑版にはかなわないなと、あらためて思っているところです。
たとえば、ただ遺言状を読み上げるだけのシーンを、緊迫感みなぎる場面に仕立てた、崑監督の見事なカット割りには、いまさらながら敬服します。
それにしても、佐武、佐智、目つき悪すぎ。
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アリバイやロジックなんかが全くといっていいほどおざなりなところ。
市川版では、例えば、犬神家の人々が屋敷内で手形を押すの押さないので揉めていた時間には復員服姿の男は柏屋に居た、ということを、物語内の時間のリアルな映像でちゃんと見せて、後に捜査のシーンで台詞でも説明している。
この一点だけでも市川監督が横溝作品をちゃんと理解していて、ミステリー映画を撮ろうとしていることがよくわかります。
いまは主要キャラクター最優先で横溝作品の雰囲気だけが必要なんでしょうね。
だから、プロットは市川版をなぞって済まし、サブキャラもあんまり掘り下げないから、目立つのは稲垣吾郎と三田佳子だけ(役者さんの演技の巧拙はまた別)。
そういう制作姿勢が結局作品全体を底の浅いものにしちゃってるのに。
とはいえ、実はそんなに悪くなかった、と思ってるんです、上では辛辣に書き込みましたけど。
ただ見終わった途端、市川崑監督版を観直したくなってDVDで何百回目かの鑑賞中にふつふつと不満がわいてきてしまって(笑)。
あと、あの犬神家の外観のことですが、あれ、CGじゃないんですか?
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稲垣吾郎さんの金田一耕助、観ました。
始めはかなり違和感があり、まだキャラクター造形ができていない部分もあるかと思いましたが、結果を言うと意外と気に入りました。
二枚目だったり、スケベそうだったり、シャープすぎたり、コミカルすぎたり、重厚すぎたりした歴代の金田一耕助はいまいち作品の出来と綜合して、納得できるキャストは未だ出会っていません。
その中では、この頼りなさ、若さの故か純情に感じられる軽快さ、かなりよろしいのではないかと思いました。
次回作は「八つ墓村」の製作が決まっているとのことですが、ぜひ「獄門島」で泣かせて欲しいものです。
そのときには、「百日紅の下にて」「獄門島」でくっつけて観てみたい!できれば、「車井戸はなぜ軋る」もおまけしてくれたら、さらにオシャレ!4時間スペシャルでもオーケー!DVD買う!(どうやるかなんて分からない!プロに任せる!)
稲垣・金田一耕助なら、淡い恋も似合うと思いますので、その辺をフューチャーしていただいてもいっこうにかまいません。私の中では、金田一耕助って意外とさわやか系なんですよ。(汗?)
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映画版の影響丸出しの中居版「砂の器」を連想してしまいました。
稲垣金田一は悪くなかったですが、ちょっと「爽やかすぎ」。(あれでは)僕が珠世だったら意気地なしの佐清クンは見限って金田一さんに走ってしまうと思います。
原作に忠実だった割には雰囲気が妙に明るかったのが不満でした。稲垣の良さなのかもしれませんが、横溝作品はあの独特の陰鬱なムードがないと、現実感が無くなり、白けてしまうように思います。
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今、見終わったところです。
全体的に市川崑監督作品をテレビ用に作り直した感じ。
豊川や鶴太郎や上川版よりはましな感じがしました。
画像もビデオ撮りと思われるが暗めに(フィルム的)してあるのが良い。
ただ、脇の人間にコメデイリリーフがいなかったのが残念。
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プレミアム・ステージ特別企画「犬神家の一族」は、制作陣の遊び心が随所に見られる、マニアが作った金田一ドラマであった。
今回は金田一耕助初の事件「誰も知らない金田一耕助」について書いてみたい。
実は、金田一シリーズにダイイング・メッセージものは少ない。
ぱっと思いつくのは「暗闇の中の猫」に「華やかな野獣」、変則として「女王蜂」の蝙蝠を見たと「悪魔の降誕祭」の新聞記事くらいではないだろうか。いかにもパズル風なダイイング・メッセージには、横溝正史は魅力を感じなかったのかもしれない。
しかし、きっちり20分で不遇のアメリカ時代と事件と久保銀造、ジャック安永との出会いを描かなければならなかったのだから、あまり長い推理を必要としないダイイング・メッセージはメイントリックとしてうってつけだったのだろう。
サンフランシスコに実在した「ミカドホテル」で、ハラキリ死体が発見されるという発端は、芦辺拓「《ホテル・ミカド》の殺人」を手本にしたのかもしれない。実在の人物(FBIのフーバー長官)と金田一耕助が出会い、彼が探偵業に就くきっかけを与えたというのも、パスティシュの王道を行く設定でニヤリとさせられる場面だ。
ちなみに、アメリカ時代の原案を担当したのは「樹林伸」。かつて「金田一少年の事件簿」の小説版や脚本などを書いた「天樹征丸」と同一人物である。
小日向文世の横溝正史は、やや能天気だったのはまあ良いとして、きれいな標準語を喋っていたのは残念だった。風貌、声質などは本物の横溝先生に似ていなくもないので、次回作に登場するのであれば、ぜひとも関西弁を駆使してもらいたいと思う。
稲垣吾郎の金田一は、歴代の金田一役者よりも原作に忠実であることを宣伝文句としていたが、どちらかというと、今まで採用されなかった探偵マニアとしての一面をデフォルメして、他の金田一役者との差別化を行なったというのが正しい表現のようだ。
視聴者の大半が違和感を感じた、謎解きの最中の「そこにこの事件の面白さと難しさがあったのです」というセリフは、実は原作にあるとおりで(角川文庫金田一耕助ファイル5「犬神家の一族」P.402)、原作の金田一さんはたしかに失敬なヤツなんです。
それにしても、あのフケは異常! 事件を追う前に病院に行きなさい!
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(C) 2004 NISHIGUCHI AKIHIRO
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